「若さ」を活かしながら転職活動に取り組むことができる、20代の転職。
転職の理由は人それぞれですが、実際に転職のことが頭をチラついたり、割と本格的に転職を検討し始めているという20代の方は多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、20代の転職について紹介していきます。
- 実際に転職活動をし始める20代の割合
- 20代が転職を考え始める理由
- 企業側が20代の転職希望者に求めるもの
など、20代の転職に役立つ知識をまとめて紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
実際に転職した20代の割合

20代は社会人としては若い世代にあたります。
第二新卒に該当する25歳までの年代であればなおさらです。
20代は、これから色々なことを経験して社会人として一回りも二回りも成長していく年代のため、そういったタイミングで転職することに後ろめたさを感じている方も多いのではないでしょうか?
そこで気になるのが、20代で転職を考える人の割合です。
有名な転職サービスの「リクナビNEXT」がおこなったアンケートによると、20代の社会人のうち、実際に転職活動をしたことがある人の割合は6割以上と非常に高くなっています。
20代の社会人のうちの半数以上が転職を考え、実際に転職活動をおこなった経験があるということです。
つまり、20代で転職を検討するのは決して珍しいことではありませんし、後ろめたいことでもありません。
20代の転職理由

20代が今の会社を辞めて転職したいと考える主な理由としては、
- 仕事の内容
- 給与などの待遇面
- キャリアアップ・キャリアチェンジ
- 人間関係
- 仕事とプライベートの両立
- 尊敬できる先輩や上司がいない
の6点があげられます。
それぞれの転職理由について詳しく解説していきます。

1. 仕事の内容
20代が転職を検討し始める理由はさまざまですが、その中でも特に多いのが仕事の内容を理由とした転職です。
20代は仕事に対して、理想や憧れなどポジティブなイメージを持つ傾向が強く、20代前半の若い世代になればなるほどその傾向は強くなります。
もちろん仕事に対してポジティブなイメージを持つことが悪いわけではなく、そのポジティブなイメージが仕事を頑張る上で原動力になることも少なくありません。
業界や業種にもよりますが、経験を積んで技術を身につけ、一人前の社会人になるためには下積みの期間が何より重要だとされています。
そのため、
憧れのデザイン事務所に入ったのに、毎日やらされることは画像の切り抜きや画像の色の補正だけ…
のように、入社する前と入社してからの理想と現実のギャップに嫌気がさしてしまうケースは少なくありません。
そうなると、どうしても仕事内容にやりがいを感じられず、転職を検討し始めるようになってしまうようです。
2. 給与などの待遇面
20代の方で給与などの待遇面に不満を抱き、転職を検討するという方も大勢います。
若い頃は、とにかくさまざまなことを経験させられます。嫌なことや、やりたくないと思うような仕事をやらされることも少なくありません。
また、20代のうちは経験やスキルが足りず、売上に貢献したり実績をあげたりすることが難しいため、どうしても給与が低くなります。
そのため、
こんなことまでしてるのに、これだけしか稼げないの…?
と、業務内容と給与のギャップを強く感じてしまう傾向にあります。
これにより不満が強くなり、
こんなに頑張ってるのに…
きちんと評価してもらえないなら…
などの思いから、転職を考え始めるようになるのです。
3. キャリアアップ・キャリアチェンジ
20代の半ばや後半になり、ある程度社会人としても成長してくると、キャリアアップやキャリアチェンジを見据えて転職を考え始める人も増えてきます。
会社に勤めている期間が長くなると、その会社での今後のキャリアがなんとなく想像できるようになります。
その際に、自分が思い描いている未来像とその今後のキャリアが重ならない場合、自分が理想とする未来を実現するために転職をするという道を選ぶ傾向にあります。
内定を勝ち取るために、それほど興味のなかった業界に進んだ人の場合、本当に行きたかった業界への転職を考え始めます。
また逆に、希望していた業界へと進んだものの、新しくやりたいことが見つかり、他の業界への転職を決めるケースもあります。
4. 人間関係
人間関係は社会人の代表的な悩みの一つですが、20代の若い方は特に人間関係に悩みやすい傾向にあります。
本来仲間であるはずの同期や、頼れる存在であるはずの先輩・上司との関係が上手くいかなくなってしまっては、仕事に行くこと自体が憂鬱になってしまうこともあるでしょう。
また、20代は人間関係によるトラブルを自分で解決する方法が見つけられず、1人で抱え込んでしまう傾向にあります。
自分で問題を解決できなかったり、解決方法が見つからないと、
もう転職するしかないのかな…
という思考になってしまい、最終的に転職を検討し始めるようになります。
20代専門の転職サイトである「Re就活」がおこなった「新しい職場に求めるもの」に関するアンケートでは、「人間関係」が1位になっています。
20代は職場での良好な人間関係を求めている方が多く、他の年代よりも人間関係で悩みやすいのだと考えられます。
5. 仕事とプライベートの両立
20代の若い頃は、知識・経験・スキルが足りないため、とにかく仕事量をこなしたり、休日を返上して勉強したりする方もいます。
また、先輩や上司にそう指示されることも少なくありません。
しかし、そうなると仕事ばかりの毎日になってしまい、プライベートと両立できなくなってしまいます。
人生においても、20代はもっとも楽しい時期と言われており、そういった時期に自分が仕事漬けになってしまうことで、
このままでいいのかな…
と悩むようになり、最終的に転職を考える方もいるようです。
また、単純に業務量が多すぎたり、残業が多くなることで、仕事とプライベートの両立が難しくなってしまうケースも少なくありません。
前述で触れた「Re就活」によるアンケートでは、「プライベートな時間の確保」は20代が新しい職場に求めることで2位にランクインしています。
最近は「ワークライフバランス」という言葉がよく聞かれるようになりましたが、アンケートからもわかるように、20代は仕事とプライベートのバランスを重要視する傾向にあります。
そのため、生活が仕事ばかりになってしまうような労働環境で働いている場合は、転職を検討する方が多いようです。
6. 尊敬できる先輩や上司がいない
20代前半の場合、入社した会社で一番年下であることも多く、仕事を教えてくれる先輩や面倒を見てくれる上司に対しての尊敬や憧れから、会社で結果を出すために頑張ろうと考える方も多いはずです。
また、単純にその先輩や上司と仲が良く、一緒に働くのが楽しかったり、一緒に働きたいという思いから多少ツラいことがあってもその会社に留まるという選択をする方も少なくないでしょう。
しかし、必ずしも就職先・現在の職場に憧れの存在や心の支えとなる存在がいるとは限りません。
20代での転職の難易度

実際に20代の方が転職活動に取り組むとなった場合、もっとも気になるのが「転職の難易度」についてではないでしょうか?
大手転職サービス「リクナビNEXT」のアンケートでは、転職活動に取り組んだ20代のうち約35%が転職にいたらなかったと回答しています。
つまり、約3人に1人の割合で転職に失敗しているということです。
そう聞くと20代での転職は難易度が高いように感じられますが、20代には「若さ」という大きなアドバンテージがあるため、実際の転職する難易度は、このデータほど高くありません。
20代後半になると若さだけをアピールすることが難しくなってきてしまうため、他のアピールポイントも必要になりますが、25歳までは若さを全面に押し出して転職できます。
また、20代は異なる業界や異業種への転職も比較的おこないやすい年代だと言えます。

20代が転職するときに求められるもの

20代の転職希望者が転職を成功させたいと考えた場合、チェックしておきたいのが、企業側が20代の転職希望者にどういったことを求める傾向にあるのかについてです。
20代が転職する際に求められるものとしては、
- ポテンシャル
- スキル
- 経験
- 実績
- やる気や向上心
- 人柄の良さやコミュニケーション能力の高さ
などを求められる傾向にあります。
それぞれ詳しく解説していきます。
1. ポテンシャル
20代の転職においてもっとも大きな武器となるのがポテンシャルです。
20代の転職希望者は30代や40代、あるいはそれ以上の年代の転職希望者と比較すると圧倒的に若く、ビジネスパーソンとして今後大きく成長する可能性を秘めています。

2. スキル
若さをアピールできる20代と言えど、スキルがあるにこしたことはありません。
20代前半の方であれば、特に目立ったスキルがなくても採用してもらえる可能性はありますが、何かしらのスキルを持っている方がより採用を勝ち取りやすくなります。
20代後半になると、何かしらのスキルを持っている人材の方も多くなるので、こちらもアピールできるスキルの一つや二つは用意しておくべきです。
今現在アピールできるようなスキルがないのであれば、転職するまでの間に何かしらのスキルを身につけておくと転職で有利になるでしょう。
3. 経験
先ほど紹介したスキル同様、経験も転職において大きな武器になります。
社会人としてアピールできる経験があるのとないのとでは、企業の評価が大きく変わります。
4. 実績
今の会社やこれまで勤めてきた会社での実績も、20代が転職する際にアピールしたいポイントになります。
- 企画を立案し、実現させた
- 売上を前年比で◯%以上向上させた
など、立派な実績があるにこしたことはありませんが、
- 業務の改善案を出し、効率化につなげた
- 新しい案件の簡易マニュアルを作成した
など、アピールするのはどんな小さな実績でも構いません。
企業としても20代の若い転職希望者にはそこまでの実績を求めることはありませんので、ちょっとでもアピールの材料になる実績がないか振り返ってみてください。
5. やる気や向上心
アピールできそうなスキルや経験、実績が一つもない…
という方もいるかと思います。
その場合は、若さやポテンシャルだけでなく、やる気や向上心についてもアピールするようにしましょう。
それよりも、採用した場合、数年で辞めることなくしっかりと頑張ってくれるかどうかを気にしている企業の方が多い傾向にあります。
やる気や向上心はどんな人でもアピールできるはずなので、「その会社でやりたいこと」や「その会社で達成したい目標」などを積極的にアピールしましょう。

6. 人柄の良さやコミュニケーション能力の高さ
企業は新しく採用する20代の転職希望者に対し、人柄の良さやコミュニケーション能力の高さも求めています。
人柄がよくなかったりコミュニケーション能力が低かったりすると、仮に採用したとしても人間関係がうまくいかず、辞めてしまいかねません。
いくら能力が高くてもすぐに辞めてしまう人材を採用したいとは思いません。
そのため、能力やスキル、実績よりも、人柄やコミュニケーション能力の高さの方を重視する企業が多いのです。
まとめ

転職を検討している20代の転職希望者向けに、20代の転職で役立つ知識について紹介してきました。
20代が転職を検討し始める理由は人それぞれですが、実際に6割以上が転職活動に取り組んだ経験があることを考えると、20代で転職を検討すること自体は珍しいことではありません。
20代には「若さ」という大きな武器があるので、転職の難易度自体は決して高くなく、異業種への転職も成功しやすいと考えられます。
実際に転職する際は、企業側が20代の転職希望者にどういったことを求めているのかを考えて、うまくアピールしながら転職活動に取り組むことが重要になってきます。
今回紹介した内容を参考にしながら、ぜひ転職を成功させましょう。
