転職コラム

求人票から読み解く企業の特徴|ブラック企業に入社しないために

求人票に記載されている内容

職業安定法によって、求人票に記載しなければならない内容が決まっております。

以下の内容を求人票に記載しなければなりません。

  • 労働契約期間
  • 使用期間のあるのかないのか
  • 労働者が従事する業務の内容
  • 就業していく場所
  • 賃金額について
  • 厚生年金や健康保険、雇用保険、労災保険に関すること
  • 始業と終業の時刻や休暇期間・休日に関して
  • 所定の労働時間を超える労働があるのかどうか
  • 受動喫煙防止措置の実施状況
  • 募集者の氏名や名称
  • 派遣労働者としての雇用の場合、その旨を記載しなければならない

上記の内容についてどのような条件なのかを求人票を見て確認するようにしましょう。

ブラック企業の求人票の特徴

ブラック企業の求人票には、以下のような特徴があります。

  • 同業他社と比較して給与が高い
  • 聞こえの良い言葉を並べている

上記のような特徴がある場合には、必ずしもブラック企業というわけではありませんが、ブラック企業の可能性もあるということを頭に入れておきましょう。

「ブラック企業の特徴」について、少し詳しく解説していきます。

同業他社と比較して給与が高い

同業他社と比較して給与が高い場合、その職場はブラック企業である可能性が高いです。

なぜ給料が高いかというと、以下のようなことが起こっていることが多くあります。

  • 残業が多く長時間労働が常態化している
  • みなし残業が給与に加わっているため
  • 厳しいノルマを達成した場合には高い給与となる設定
  • ブラック企業なので高い給与でないと人が来ない

企業に様々な問題があり働く人が根付かないため、ブラック企業は同業他社と比べて高い給与設定をしています。

聞こえの良い言葉を並べている

ブラック企業は、仕事の内容や労働条件などで人をひきつけるのではなく、耳障りの良い言葉を多く並べて、人を集めようとします。

例えば、以下のような言葉が求人票にあった場合には、ブラック企業かもしれないと疑ってみると良いでしょう。

  1. 「未経験者大歓迎」や「やる気があれば誰でもできる」といった言葉が入っている求人
  2. 「アットホームな職場」と書かれている
  3. 「若手が主役の会社です」といった内容が記載されている
  4. 「地元に愛されて創業〇〇年」を謳っている
  5. 長期間求人が掲載されていたり何度も求人が掲載されたりしている企業
  6. すぐに面接試験を受けられ即採用される

上記のブラック企業がよく使うフレーズについて、少し解説を加えておきましょう。

「未経験者大歓迎」や「やる気があれば誰でもできる」といった言葉が入っている求人

「なぜ未経験者でも大丈夫なのか」、「なぜやる気があればその仕事ができるのか」具体的に理由が書かれていない場合は、人が集まらない不人気な職種だったり業務な可能性が高いです。

また不人気の職種により応募が少ないので、ハードルを下げることで間口を広げて「応募者を増やしたい」という意図が隠れている可能性もあります。

精神論のみで、具体的に論理的な理由づけがないものは怪しい求人だと言えます。

「アットホームな職場」と書かれている

“アットホームな職場”というのは、経営者視点での話です。

良いの意味で、「家族のようにお互い助け合う」、「和気あいあいとしている雰囲気」の会社ならいいですが、実際は逆のケースが多いです。

  1. 従業員のプライベートな内容に干渉してくる
  2. 休日も会社のイベントなどで強制参加させられる
  3. 遠慮が無い
  4. 数人程度の小規模な会社で一致団結を強制してくる

“アットホーム”という言葉をいいように使って、経営者が公私混同で従業員を働かせている可能性がある求人ワードです。

「若手が主役の会社です」といった内容が記載されている

労働条件や待遇が悪く、将来性がないため、それなりの年齢になった人が退職してしまい「若手だけ」が残っている企業だという証です。

場合によっては、退職金が数パーセント引かれて支払われているというところもあるので注意です、

「地元に愛されて創業〇〇年」を謳っている

地元密着型の経営を謳っている場合、ファミリー企業の可能性もあります。

ファミリー企業が全てブラック企業ではありませんが、経営者や幹部が一族で占められている場合もあり、そういった場合には経営者一族に反旗を翻すととことん追い詰められてしまうという職場の可能性が高いです。

だいたいの場合、良いポストは親族が占めているため出世は期待できないでしょう。

長期間求人が掲載されていたり何度も求人が掲載されたりしている企業

長期間求人が掲載されているということは、それだけ人が集まらない「何か」があるということです。

また、何度も求人情報が出るということは、人が定着しない職場だといえます。

どちらにしても慢性的な人手不足に陥る何か理由がある求人なのでリスクが高いです。

すぐに面接試験を受けられ即採用される

応募してくる人材が少ないため、即試験を受けられるだけでなく、すぐに採用されるのもブラック企業の特徴です。

早めに内定を出して囲い込み、周りの雑音に晒さないようにしたいというブラック企業の魂胆が根底にあるため、気をつけなければなりません。

このケースは「あなたという人材がほしい」のでは無く「とりあえず誰でもいいから働いてくれる使い捨ての人材がほしい」というケースが多いです。

ホワイト企業を見つけるための求人票の見方

以下の点に注意して求人票を見ていくと、ホワイト企業に出会える可能性が高くなりますので、参考にしてみてください。

  • 平均残業時間はどれくらいか、残業代は出るか
  • 年間で何日休めるのか
  • 法律で決まっている保険が揃っているか
  • 通勤手当は出るのか
  • 具体的な仕事内容が明記されているか
  • 昇給・賞与があるのか

上記のチェックポイントについて解説していきましょう。

①平均残業時間はどれくらいか、残業代は出るか

従業員の平均的な残業時間がどのくらいなのかをしっかりと明記しているか確認しましょう。

ブラック企業では、みなし残業やサービス残業はタイムカードなどで管理されていないことがあります。

平均的な残業時間が書かれていても残業時間以外のところでブラック企業だということもあります。

  1. みなし残業を認めずノー残業デーを設けている
  2. 残業代を1分単位で計算している
  3. サービス残業をした場合は自分よりも上の立場の人から声がかけられる

このような職場もホワイト企業の可能性が高くなりますので頭に入れておいてください。

②年間で何日休めるのか

有給休暇の取得率も確認しておきたいなと思っている方は、年間の有給取得率を示している企業を選ぶと良いです。

完全週休二日制に加えて、年末年始や祝日も休みの企業の場合、年間約125日前後が休みになります。

ですので、『年間125日前後休みになる企業はホワイト企業かもしれない』と考えても良いでしょう。

③法律で決まっている保険が揃っているか

法律で決まっている保険や年金のことを「法定福利厚生」といいます。

法定福利厚生にあてはまるものは以下の通りです。

  • 厚生年金
  • 雇用保険
  • 労災保険
  • 健康保険
  • 介護保険

さらに、社員食堂や家賃補助といった法律で定まっていない「法定外福利厚生」についても設定されていたり書かれていたりする企業は優良な企業だと考えられます。

④通勤手当は出るのか

通勤手当がどのような形態になっているのかも確認しておく必要があります。

  • 電車の場合⇒いくらまで手当があるのか
  • 車の場合⇒何キロ圏内なら、いくらまで手当を給付してくれるのか

交通機関を使う必要があるにも関わらず、ほとんど通勤手当が出ないところや、車の場合は通勤手当がないという企業は気をつけたほうが良いです。

ホワイト企業であれば、従業員が働く上で必要な交通費や手当などはしっかり払ってくれます。

⑤具体的な仕事内容が明記されているか

具体的な仕事内容を書いてしまうと、その労働環境がひどいことや新人にはこなせないような業務内容であるということがわかってしまうため、ブラック企業は業務内容を書かないこともあります。

逆に 「こんなに詳しく書いてくれているの?」と驚いてしまうくらい、業務内容がしっかりとかかれている企業はホワイト企業の可能性が高いでしょう。

⑥昇給・賞与があるのか

昇給や賞与があるのかどうかについて書かれているところもホワイト企業の可能性が高いです。

入社してみたら、昇給は年功序列で停滞していたり、賞与も業績によって出たり出なかったりということもありますので、過信してはいけない情報でもありますのでその点は気をつけてください。

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ハローワークにはブラック企業が蔓延している?

ハローワークにはブラック企業が多いと言われていますが、なぜでしょうか。

以下のような理由で、ハローワークにブラック企業が多いと言われることがあります。

  • 審査がほとんどなく無料で求人広告が出せる
  • ホワイト企業は求人をかける頻度が少ない
  • ブラック企業対策があまりなされていない
  • 補助金目当ての企業もある

それぞれの理由について解説を少し加えていきましょう。

審査がほとんどなく無料で求人広告が出せる

ハローワークの求人は下記2点がブラック企業につけこまれているのが現状です。

  1. ほとんど求人内容が審査されない
  2. 無料で求人広告が出せる

ハローワークは公的な機関であるため、審査を厳しくしたり有料にしてしまうことで、公共性が薄まってしまうという矛盾を抱えています。

そういった点がハローワークにはブラック企業が多いといわれる理由になっているのでしょう。

ホワイト企業は求人をかける頻度が少ない

ホワイト企業の場合、本当に欲しい人材はお金をかけて慎重に選んだり、非公開求人として探していたりすることも多いため、ハローワークには求人広告を出さないということも多くあります。

ブラック企業対策があまりなされていない

世の中の要望により、ハローワークでもブラック企業対策を始めていますが、まだまだ機能しているとは言えないのが現状です。

労働基準監督署に送検されたり、是正指導を受けたりした企業はハローワークで求人掲載できなくなっています。最低賃金法や労働基準法違反のところも同様です。

ですが、上記の法律をかい潜っている悪質なブラック企業もまだまだありますし、労働基準監督署も人手不足で世の中の企業全てをしっかりと監視できているとはいえません。

一昔前に比べればハローワークも対策をしていますが、まだまだ世の中のニーズを満たしているとはいえないため、ブラック企業が多いと言われてしまってるのが現状。

補助金目当ての企業もある

ハローワークの求人を見て応募してきた人がハローワークからの紹介状を持ってきた場合、企業には補助金が出るという制度があるため、ブラック企業はその補助金目当てに人を雇っている場合もあります。

すぐに人が辞めても、また同じような手順で人がくれば補助金が貰えるので、ブラック企業に悪用されてしまっているという現状があるのも、ハローワークにブラック企業が多いというイメージにつながってしまっているのでしょう。

実際のところハローワークだけでなく、就職や転職に関わる情報が集まってくるところには一定数、ブラック企業が入っているのが現状。

ただし「ハローワーク=ブラック企業の求人しかない」というわけではありません。

実際に20代の若者から4,50代の転職者がハローワークを利用して就職し長く勤めているケースも多々あります。

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ホワイト企業への近道は「転職エージェント」

それでもやっぱり「ハローワークよりも、少しでもブラック企業へ転職してしまうリスクを減らしたい」のであれば転職エージェントがおすすめです。

転職エージェントは下記のような特徴があります。

  • 今まで多くの転職希望者と企業との橋渡しを行なってきている
  • 多くの成功例と失敗例を見てきている
  • 経験から得た知見が比べ物にならないくらい多くある
  • 企業の嘘を見抜く目を持ち合わせている

さらに、転職エージェント自身も様々なところで口コミサイトがあり、ブラック企業を仲介してしまったとなると、口コミサイトにブラック企業を仲介していると書かれてしまいます。

自分たちの評価を下げないためにも、転職エージェント自身もお金や人を使ってブラック企業の情報やホワイト企業の情報を集めていますので、ホワイト企業と出会える確率も高くなっていくと言えるでしょう。

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まとめ

よくハローワークの求人にはブラック企業の求人が多いと言われていますが、実際にはどのような就職・転職の情報が集まる場でも一定数のブラック企業の求人があるのが現状です。

重要なことは、『求人票をしっかりと見ていく力を身につけていく』ということです。

また、自分の目や知識だけでなく、転職エージェントの力を借りていくこともブラック企業と出会う確率を下げるのも良い方法です。

よりホワイト企業と出会える可能性を上げていくために、様々な人の力を借りて求人情報を見ていくようにしましょう。