ものづくりが好きなので、それを活かせる仕事がしたい
持っている資格が役立つような職に就きたい
先端技術に触れられるような職場で働きたい
製造業で働きたいと考える方には、人それぞれ違った理由があるでしょう。
しかしながら、「どうやって希望の職場や職種を探せばいいの?」という悩みは、皆さん同じだと思われます。
結論をいえば、複数の転職エージェントに登録して、転職活動を進めるのがおすすめです。
この記事では以下の点を説明していきます。
- 製造業の種類
- 製造業への転職で有利な資格
- 製造業への転職に転職エージェントを利用すべき理由・選び方
- 製造業への転職でおすすめな転職エージェント
ぜひ参考にしてみてください。
製造業の代表的な種類

製造業は日本だけではなく、世界の経済の根幹を担う産業であると言えます。
ただ、製造業と一言で言っても、その種類は多岐にわたっています。
まずは、製造業の代表的な種類についてご説明します。
ここであげる代表的な種類だけにとどまらず、何かを作る仕事はすべて製造業です。
機械関連
機械関連の製造業では、以下の主に以下のことを行います。
- 機械部品の製造
- 機械部品の金型製造
- 機械品の設計・生産・組み立て
- 自動車
- 航空機
- 造船などの輸送機械
- 工作や製造で使用する産業機械
- 家電
- 農機具
- 建設機械
身近なものからあまりなじみのないものまで、あらゆる機械が製造されています。
電子部品・電子デバイス・電子回路関連
電子関連の製造業では主に以下のものを製造します。
- 半導体
- 液晶パネル
- 電子回路
- スマホやパソコンなどの製品・部品
高度な技術力を必要とするので技術の発展がとても早く、最先端の技術を常に追い求められる分野です。
化学関連
化学関連の製造業では主に以下のものを製造します。
- 洋服の繊維
- 食品原料
- ゴム
- プラスチック
多岐にわたる分野の化学製品を製造しています。少しわかりにくいですが、身の回りに使われているさまざまなものの原材料となる製品が幅広く作られています。
金属・鉄鋼関連
主に建材や機械に使用する金属部品を作っています。
鉱石から原料を取り出し、製品まで一貫してつくるメーカーや、くず鉄などの金属をリサイクルして製品にするメーカーなど、製法はそれぞれのメーカーによって違います。
医薬品関連
医療機関や薬局で処方される薬品や一般医薬品を製造しています。
人々の健康を守るには、欠かせない製造業と言えるでしょう。
食品関連
私たちが普段口にする食品を作ります。
パンや総菜、麺類や弁当などの日々の食事から、お菓子屋ジュースなどの嗜好品に至るまで、ありとあらゆる食品がつくられています。
製造業への転職で必要・有利な資格

製造業全般や、特定の業界や職種で有利になる資格について、代表的なものをピックアップします。
紹介する資格以外にも、製造業への転職で使える資格はたくさんありますので、業界や職種について事前に調査し、有利になりそうな資格を取得してみるのも良いでしょう。
製造業全般で役立つ資格
製造業のどの職種へ転職を考えているかは、まだ決めかねている
とりあえず幅広く製造業で役立つ資格を取っておきたい!
というかたは、製造業全般で有利になる資格を取得することがオススメです。
各資格について詳しく解説いたします。
危険物取扱者
工場内で危険物を取り扱う際に必要となる国家資格です。
多くの工場で危険物を取り扱っていますので、持っていると転職活動では有利に働くでしょう。
乙種・丙種を受験するには資格不問ですが、甲種については受験資格が細かく規定され、誰しもが受験することはできません。
衛生管理者
事業所の衛生全般を管理する、労働安全衛生法にもとづく国家資格になります。
常時50人以上の労働者を使用する事業所において設置が義務付けられているため、たいへん需要の高い資格です。
ただし、受験資格を得るには一定期間の実務経験が必須になりますので、注意が必要です。
電気工事士
電気工事に携わる知識と技能を有することが証明できる国家資格です。
施設内の機械整備など、電気工事にかかわる作業が発生した場合に持っていると役立つ資格になります。
機械保全技能士
機械類の修理やメンテナンスにかかわる国家資格です。
合格率は特級・1級ともに20%前後で、合格難易度の高い資格であると言えます。
技能系資格
技能系の資格を持っていると製造業では有利です。
- アーク溶接やガス溶接などの溶接技能者
- フォークリフトやクレーンの運転技能者
- 荷物の吊下げ時に必要な玉掛技能者
工場内でこれらの作業を行う際は、資格を持っていないとできません。技能講習や特別講習を受ければ、比較的簡単に取得できますので、持っておいて損のない資格です。
QC(品質管理)検定
品質管理の知識を計る民間資格になります。
4級や3級は学生や新入社員レベルで、それほど難しくありませんが、2級以上は管理職対象となるので難易度がかなり上がります。
3級以上、できれば2級以上を持っていたほうが転職には有利になるでしょう。
特定の業界・職種で役に立つ資格
絶対に半導体業界に転職したい!
食品関連の工場で働きたい!
というように「特定の業界」、「特定の職種」へ転職を決めているかたは下記の資格取得がオススメです。
半導体製品製造技能士
その名の通り、半導体製品を製造する技能が認められた国家資格です。
あまりなじみのない資格ですが、半導体製造業への就職を希望される方は、就職時に有利になるでしょう。
薬剤師
医薬品製造業において、製造管理や品質管理の責任者を目指す際に持っていれば有利になる国家資格です。
薬学系の大学を卒業するのが受験資格となりますので、社会人になってから資格を取得するのは難しいでしょう。
ですので薬学系の大学を卒業しているかたであれば取得しておきべき資格になります。
食品衛生責任者
各自治体が管轄する、食品製造業に関する資格です。
食品を製造するすべての事業所に、食品衛生責任者を置く必要があります。比較的簡単に資格取得ができますので、食品製造業を目指す際には持っていても損はありません。
なお、上位資格である「食品衛生管理者」は国家資格であり、取得条件は非常に厳しいです。
ですが、食品衛生管理者になるためには食品衛生責任者を目指す必要があるので、将来を見据えてまずは「食品衛生責任者」を取得しましょう。
製造業への転職に転職エージェントを利用すべき理由

製造業へ転職するには、転職エージェントの利用をおすすめします。
非公開求人がある
転職エージェントを利用すべき理由のひとつとして、転職エージェントには「非公開求人」があることがあげられます。
- 求人募集をかけている時間的余裕がない
- 応募殺到を避け、採用担当の負担を減らしたい
- 社内外で極秘にしている案件に対する人材を募集したい
企業によって理由はさまざまですが、こういった非公開求人の内容は、転職エージェント経由で無ければ存在を知ることができません。
また非公開求人には、大企業からの求人や緊急性や重要性の高い求人が比較的多くあります。
公開されている求人と比較して、条件のよい求人が多くみられるのも特徴です。
実は転職エージェントは非公開求人も含め、通常の転職サイトよりも求人数が多いです。
リクルート社が運営する「リクルートエージェント(転職エージェント)」と、「リクナビNEXT(転職サイト)」で比較してみると、2021年9月8日時点でリクナビNEXTは比べると、リクルートエージェントは求人数が圧倒的に多くなっています。
リクナビNEXT | 約52,000件 |
リクルートエージェント | 約315,000件 |
さらに、リクルートエージェントでは非公開求人が約187,000件と総求人数の半数を超えており、非公開求人の数だけでも転職サイトの総求人数を上回っています。


転職後のミスマッチを防げる
転職エージェントを利用すれば、転職後のミスマッチを事前に防げます。
一般の転職サイトでは、求人を自分で検索して応募しなければなりません。一方、転職エージェントでは、登録すればアドバイザーにスキルや要望に合わせた企業の提案をしてもらえます。
その中で、求人情報を見るだけではわかりづらい、企業側の要望や会社の雰囲気など詳細をうかがい知れます。
求職者自身では気づいていない強みや、業界の情勢などを踏まえた、転職のプロ目線でのアドバイスがもらえるのが大きな利点です。
手厚いサポートを無料で受けられる
転職に関する手厚いサポートを無料で受けられるのも、転職エージェントならではの魅力です。
転職エージェントでは求職者それぞれに担当者がつき、一緒に転職活動を進めていきます。
- キャリアの棚卸し、転職活動の進め方のサポート
- 業界や職場環境などの情報提供
- 提出書類の添削や模擬面接など、採用試験の援助
- 企業への応募や推薦文の作成、面接日程の調整作業
- 入社日の調整や年収・待遇面の交渉
- 退職に伴う引継ぎなど庶務のアドバイス
多くの転職エージェントでは、会員登録をするとこれらのサービスが無料で受けられます。
なぜこんなに多くのサービスが無料で受けられるのか?
このように思われる方も少なくないのではないでしょうか。
簡単に言うと「転職エージェントは企業からの報酬によって運営している」ためです。ほとんどの転職エージェントでは、企業から求人依頼を受けて内定者が出たら成功報酬を受け取る、という形になっています。
転職エージェントとしては、条件により合致した人材が紹介できるよう求職者をサポートし、内定がもらえるように尽力します。これにより、求職者の費用負担は発生せず転職エージェントを無料で利用できる、という仕組みです。
製造業に強い転職エージェントの選び方

製造業への転職を考える際に、どのような基準で転職エージェントを選べば良いのかを解説いたします。
製造業の求人数
求人数の多さは、転職エージェントを選ぶ上で重要なポイントです。
また、求人数が多いことで自分の希望に沿った求人の存在する確率が単純に高まり、選択肢の幅が広がります。
製造業の転職サポート実績の多さ
転職の実績が多い、というのも非常に大切です。
製造業と一言で言っても、職種は多岐にわたります。職種によって求められるスキルや人材は、一概に同じだとは言い切れません。
今までの実績が多いということは、企業の求める人材を的確に紹介していると判断でき、企業との信頼関係も厚いといえます。
製造業に詳しい
業界に詳しいというのも、転職エージェントを選ぶ上では大切な点です。
製造業は業界全体が広いため、最新の情報を自力で集めるのは簡単とは言えません。
転職エージェントでは、業界全体の情報を総合的に集めているので、常に最新の動向などを教えてもらえます。
また、今までの情報の蓄積を活かして、求職者にマッチした転職先を紹介してもらえます。
製造業への転職でおすすめな転職エージェント

ここからは、製造業へ転職するにはどの転職エージェントを選べば良いか、順を追って説明していきます。
転職エージェントには、大きく分けて総合型と特化型の2種類があります。
業種や職種を問わず、多種多様な求人を取り扱っているのが総合型の転職エージェントです。
<メリット>
業界にこだわらず幅広く情報を集めたい方、どの業界に転職するか決めかねている方には向いている
<デメリット>
幅広い情報を取り扱っているため、専門的な知識には乏しい面がある
特定の業界に関連した求人のみを専門的に取り扱っているのが、特化型転職エージェントになります。
<メリット>
情報量の多さや専門性の高さに優れ、的確なアドバイスを得られる
<デメリット>
総求人数は総合型と比較して少なく、転職先を迷っている方には不向き
どちらにもメリットデメリットがあるので、良い悪いという判断はできません。
転職エージェントへの登録に制限はありませんので、総合型と特化型をいくつか登録して、情報収集や求人検索すると良いでしょう。
総合型のエージェント
ここからは転職する際に押さえておきたい総合型のエージェントをご紹介します。
各エージェントの特徴を解説していますので、ぜひ参考にしてください。
doda
- 求人数は業界トップレベル
- アドバイスが実践的
- 未経験者の求人が充実している
dodaはパーソルキャリア株式会社が運営するサービスです。
求人数は約10万件と業界トップレベルとなっており、大都市圏だけではなく地方の求人も充実しています。
製造業の求人は公開・非公開含めて非常に豊富に取り扱われており、選択の幅は広いです。
キャリアアドバイザーについて悪い口コミは少なく、人によってのあたりはずれが少ないといえます。
未経験者向けの求人も多数あり、新しい環境へチャレンジするには非常に向いている転職エージェントです。

リクルートエージェント
- 求人総数が圧倒的に多い
- 転職支援実績ナンバーワン
- 非公開求人を多数持っている
リクルートエージェントは、規模や実績において業界のトップを走る転職エージェントです。
総求人数は2021年9月時点で約31万5,000件、そのうちの約6割が非公開求人と、圧倒的な数値を誇っています。製造業界の求人も多く持っており、業界を問わずさまざまな情報が得られます。
転職成功実績は40万人を超えており、転職に対するノウハウを豊富に持っているのも大きな特徴です。
業界内で職種を絞らず、幅広く転職活動を進めたい方におすすめできます。

パソナキャリア
- 顧客満足度3年連続第1位
- キャリアコンサルタントに定評がある
- 非公開求人が80%を占める
人材派遣の業界ではトップクラスの、株式会社パソナグループが運営する転職エージェントです。
オリコン顧客満足度調査の転職エージェント部門では、2019年より3年連続でナンバーワン。*業界ごとに専門のキャリアアドバイザーがおり、質の高いサービスが望めます。
業界の未経験者にとって、丁寧で親身なサポート体制は大きな魅力です。
約4万件の求人のうち、80%が非公開求人です。検索では探しきれない、優良求人を紹介してもらえるチャンスがあるかもしれません。
製造業特化型のエージェント
ここからは製造業界に特化したエージェントをご紹介します。
今後も製造業の道を極めたい
製造業への転職しか考えていない
という方にはとてもオススメのエージェントです。
マイナビメーカーエージェント
- 20代の若年層に強い
- サポートが手厚い
- 中小企業の求人が充実している
マイナビメーカーエージェントは、ものづくり・メーカーなどの製造業に特化した転職エージェントです。
新卒就職に強い株式会社マイナビが運営しているので、20代の求人割合が特に高く、第二新卒や若年層向けの求人が特に充実しています。
サイトのコンテンツやキャリアアドバイザーからのサポート体制も充実しており、転職活動に不慣れな方でも安心して利用できます。
優良中小企業の求人が多く、他のエージェントにはない独自の求人が多いのも魅力です。
メイテックネクスト
- 製造系エンジニアに特化した転職エージェント
- 大手企業や有名企業の求人が多数ある
- 80%が非公開求人
メイテックネクストは、技術者派遣業界では第一人者である株式会社メイテックのグループ会社が運営しています。
常時10,000件以上の求人を抱え、その約80%は非公開求人です。メイテックグループの信用の高さから、大企業や有名企業からの求人が数多く見受けられ、独占求人も豊富に取り扱っています。
エンジニア出身のコンサルタントが多数在籍し、製造業の各分野においての知識レベルも高いです。
製造業を目指す求職者の方は、登録しておいて損になることはないでしょう。
Kaguya
- 先端技術やイノベーション領域に特に強い
- 手厚いサポートが無期限で受けられる
- ハイクラスの求人も多数あり
Kaguyaは、エンジニア向けに特化した転職エージェントです。
製造業の中でも、特に先端技術やイノベーション領域に強みを持っています。エンジニア経験のあるコンサルタントによるサポートは、求職者が希望する限り無期限なので、長期的な転職活動でも安心です。
先端技術を取り扱う企業は高年収であることが多く、ハイクラスの求人を狙う方にとってもおすすめできます。
まとめ

ここまで、製造業の代表的な種類や有利な資格、転職エージェントを利用すべき理由と選び方、おすすめ転職エージェントについて説明してきました。
転職エージェントは、1社だけではなく複数登録しておくのがおすすめです。
複数の転職エージェントを利用すれば、求人や情報収を幅広く集められ、自分にマッチした企業を見つけられる近道となるでしょう。
自分の希望するような企業と出会うために、転職エージェントをぜひ利用してみてください。