志望動機・志望理由の重要度はどれくらい?

志望動機や志望理由について、企業はどのくらい重要視しているのでしょうか。
採用後のミスマッチによる離職を減らしたいと考える企業も多く、履歴書の中で職歴の次に志望動機や志望理由を重要視している企業が多いです。
“離職率を減らすために、志望している課に最初は配属しよう”と考えている企業も増えており、こちらの志望する課に配属されるためにも重要な項目になっています。
さらに、“自社の特徴をどのくらい志望している方が理解しているのか”といった点も、志望動機や志望理由からうかがい知ることもできるため、志望者の志望度合いも見るための指標となっているのも現状です。
上記の理由から、志望動機や志望理由については、履歴書の項目の中でも特に重要視して考えて書いていかなければなりません。
志望動機・志望理由で書くべき内容とは?

転職活動や就職活動で一番の悩みの種は、「志望動機や志望理由をどのように書いていけば良いのか分からない」ということでしょう。
志望動機・志望理由として書いた方が良い内容は以下の通りです。
- 長く活躍するという「定着性」
- 今までの経験やスキル
- 応募企業ならではの魅力や共感ポイント
- 入社後に実現したいこと
- 転職の場合はその転職理由を書く
志望動機や志望理由として書いた方が良い内容についてそれぞれ詳しくご説明していきましょう。
①長く活躍するという「定着性」
企業が一番困るのは採用した人材が数ヶ月で退職してしまうことです。
企業側の立場で考えると、
- 採用試験を行うにあたっても多かれ少なかれ費用がかかる
- 再度人事を考えている間、仕事が進まない
- 事業プランが狂ってしまう
などのデメリットが生じてしまいます。
上記の理由からも、採用された場合には可能な限り長く働きたいという意思を志望動機や志望理由の中に示すことがとても重要です。
②今までの経験やスキル
今までの仕事や学業で得た経験やスキルが人材としての価値につながります。
志望動機や志望理由の中にも積極的に今までの経験やスキルを記入していくようにしましょう。
経験やスキルを活かして得た具体的な成功事例なども盛り込んで、志望動機や志望理由を記入していくようにしてください。
③応募企業ならではの魅力や共感ポイント
応募する企業の「どんな点にひかれて応募したのか」を伝えていく必要があります。
誰もが考えるような魅力だけでは他の志望者との差別化ができません。
ですので、オリジナルの視点や企業のどのような活動に共感したのかについて、自分の経験や自分の中の信念と照らし合わせて、具体的なエピソードなども盛り込み書いていくと良いでしょう。
積極的に魅了されたポイントや共感できるポイントを書いていきましょう。
④入社後に実現したいこと
採用した人材が入社後にどのように活躍したいと考えているのかを知ることは企業にとってもメリットがあります。
離職率やモチベーションの低下を防ぐため、本人の希望に近い部署に最初は配属しようと考えてくれる企業も多いです。
ですので、入社後にどのようなことを実現していきたいのかを現実的に考えて記入していくことで、より自分の期待通りの部署で活躍していける可能性も上がっていきます。
⑤転職の場合はその転職理由を
転職の場合には、なぜ転職したいのかを書いていく必要があります。
ですが、前職の悪口やネガティブな内容は控えた方が印象も良いでしょう。
未経験・第二新卒などで志望動機の書くべき内容は変わる

業界未経験者の場合と第二新卒の場合とでは、それぞれの立場によって書くべきことも変わっていくので気をつけましょう。
ここからは、業界未経験者の場合と第二新卒の場合との違いについて、それぞれご紹介していきます。
未経験職の場合
未経験の業界を志望する際は、以下の内容を志望動機に盛り込んでいく必要があります。
- なぜその業種・職種・会社に興味を持ったのか
- 前職の経験やスキルをどのように活かしていけるのか
- 具体的な数値
各内容について説明を加えておきましょう。
①なぜその業種・職種・会社に興味を持ったのか
全く異なる業種ですと、採用担当の方も、なぜその業種・職種・会社に興味を持ったのか知りたいと考えています。
企業側にとっても今まで気づかなかった視点を得られる有益な情報になります。
適当に会社を選んでいるのではなく、しっかりと自社を選んでくれたと思ってもらえる可能性もある項目ですので、慎重に書いていきましょう。
②前職の経験やスキルをどのように活かしていけるのか
前職の経験やスキルを活かしてもらえるという点が中途採用の人材には必要不可欠です。
ですので、自分の持っている経験やスキル、人脈をどのように活かせるのかを具体的に考えて記入していくようにしましょう。
③具体的な数値
前職での成功体験や実績を書いていくことも重要なアピール方法です。その際、具体的な数値を入れて書いていくと、より説得力が増します。
第二新卒の場合
第二新卒の場合、社会人経験が短いまま前職を辞めている方が多いです。
ですので、前職の仕事内容でアピールするよりも、「今後のどのように活躍していきたいのか」や「定着して働いていきたい」という点を中心に志望動機を書いていくようにしましょう。
前職を辞めた理由についてもネガティブな内容を書くのではなく、前向きな内容を書いていく必要があります。
前職を辞めた理由に対して、「新たな会社では頑張れる」という理由を具体的に書くとより良い志望動機になるでしょう。

採用担当者にマイナス印象!よくあるNG志望動機・志望理由

採用担当者の視点から、志望動機や志望理由としてマイナスな印象を持ってしまう例に関してご紹介していきましょう。
NGな志望動機や志望理由の文面を知っておくことで、それらの内容を避けることができるのでより良い志望動機や志望理由へと変えることができます。
どんな志望動機・志望理由がNGなのかしっかり把握しておきましょう。
マイナスな印象をもたれる志望動機や志望理由については以下の通り。
- マイナスな印象をもたれる志望動機や志望理由については以下の通り。
- 具体的なポイントが無い「経営理念・ビジョンに共感しました」
- 「学ばせていただく」という受け身なスタンス
- 志望動機が待遇や条件がメインになっている
- 業務内容について一切書かれていない
NGな志望動機や志望理由について詳しくご説明していきましょう。
①「経営理念・ビジョンに共感しました」
どのような点で共感したのかを具体的な理由や自身の信念、経験から志望動機や志望理由として書いていかないと、企業側に「ただ共感したと言っているだけなのでは?」と思われてしまいます。
②「学ばせていただく」という受け身なスタンス
多くの企業は受け身な人材は欲しくないと考えています。
自分でどのようにしたら会社の利益になるのか、今後の将来性を広げられるのかについて主体的に考え、行動できる人材を高く評価するため、受け身なスタンスの志望動機や志望理由を書くことはやめましょう。
③志望動機が待遇や条件がメインになっている
志望動機や志望理由に収入面や福利厚生の話ばかりを書いていると、仕事よりもお金ばかりに目が行く人と思われてしまいます。
④業務内容について一切書かれていない
企業としては、仕事をしっかりとしてくれる人材が欲しいのはいうまでもありません。
ですが、志望動機や志望理由に仕事の話や業務についての話が全くない志望動機や志望理由は、企業の採用担当側としてもこの人何が目的なんだろうと疑問に思ってしまうことでしょう。
志望動機や志望動機にはしっかりと仕事の話や業務の内容についても触れていかなければならないので気をつけてください。
志望動機・志望理由の書き方のポイント

志望動機や志望理由を書いていく際には、以下のポイントに注目して書いていくと良いでしょう。
- 基本的な構成をおさえる
- 自分だけのオリジナルな内容で書く
- 提出方法に合わせて文章量を調整する
それぞれのポイントについて、より詳しくご紹介していきます。
基本的な構成をおさえる
基本的な文章の構成や流れを考えてから書いていくようにしましょう。
特に、以下の点についてしっかりと考えておくことで、志望動機や志望理由として分かりやすく、かつアピール力の強い文章になります。
- 結論から先に書く
- 企業の話と自分の話のバランスを考える
- 前職の退職から今回の応募までのストーリーを構築しておく
各項目について、それぞれ説明を加えていきましょう。
①結論から先に書く
人の話を聞いていたり、文章を読んでいたりしたときに、「この人何が言いたいんだろう?」と疑問に思ってしまうことはありませんか。
上記のように感じてしまう理由は、話や文章の最初に結論がきていないため、何が重要なのか分からないということがあげられます。
②企業の話と自分の話のバランスを考える
企業分析をしっかりと行なっているというアピールは確かに重要です。
ですが、人を採用したい訳ですので、自分の話もしっかりと盛り込むようにしてください。志望する企業の話半分、自分の話半分など、しっかりとバランスをとって書いていくと良いでしょう。
③前職の退職から今回の応募までのストーリーを構築しておく
前職ではどのような経験をして、どのようなことを感じ、なぜ辞めたのか。
新たな企業とはどのような考えや視点で出会うことができ、どのように考えから応募するにいたったのかについてのストーリーを明確にしておきましょう。
また、近年、マーケティングの世界では、ストーリー性が重要視されているのはご存知でしょうか。
ストーリー性を演出できる人材を求めている企業も多いですので、しっかりと今までの自分についてストーリー性を持たせられるような構成を意識していきましょう。
自分だけのオリジナルな内容で書く
自分だけにしか書けない内容を志望動機や志望理由としていくことで、他の志望者との差別化がはかれるだけでなく、より自分をアピールしていくことにつながります。
オリジナルの内容にしていくためには、以下の点について抑えて書いていくようにしましょう。
- 自分の具体的な経験談とそこから得た価値観や教訓をもりこむ
- 前職での経験やスキル、資格などの能力や成果を具体的に書く
- ストーリー性を持たせて書く
各ポイントについて説明を少し加えていきます。
①自分の具体的な経験談とそこから得た価値観や教訓をもりこむ
学生時代の経験や前職での経験とそこから得た価値観や共感を文章にいれていくことで、あなただけの志望動機や志望理由へとプラッシュアップしていけるでしょう。
具体的な経験はその経験をした人しか味わっていないことになりますので、オリジナリティが加わっていきます。
②前職での経験やスキル、資格などの能力や成果を具体的に書く
前職での経験やスキルを具体的な成果や数値を盛り込んで書いていくことで、あなただけの志望動機や志望理由へと進化していけます。資格などを持っている場合にも、しっかりと書いていくことが重要です。
資格は客観的な指標としてあなたの能力を保証するだけでなく、個性としてアピールしていくことも可能なものになります。

③ストーリー性を持たせて書く
ストーリー性を持って書いていくことで、あなたの自身の人生や考えを色濃く出していくことが可能です。
どのような内容を入れればストーリー性が増すのか、項目を箇条書きにしてみて、取捨選択していくと良いでしょう。
提出方法に合わせて文章量を調整する
A4サイズの用紙が数枚のエントリーシートの場合、多くの事柄を記入していけます。
A4サイズ1枚の場合でも、志望動機や志望内容をより多くの内容を加えながらアピールしていけるでしょう。
自分のことが良く伝わる内容について1つ絞り書いていくなど、様々な戦略を試してみて、反応の良かった方法を使っていくとなお良いです。
転職エージェントなら応募書類のアドバイスや添削をしてくれる

志望動機や志望理由といった企業への応募書類は自分一人では内容が良いのかどうか判断しづらいという方も多いのではないでしょうか。
自分一人では気づくことができなかったポイントや、採用担当者の目線での助言は非常に有用です。
就職活動や転職活動の際には、周りが見えなくなってしまい一人で戦ってしまうことで、精神的にも追い詰められてしまうという方も多いです。
家族や友人などに頼るのも手ですが、転職エージェントに様々な不安要素を相談することで、より良い解決策を得ていくこともできるでしょう。

まとめ
志望動機や志望理由に書いていくべき内容についてご紹介していきました。
志望動機や志望理由を書いた書類はあなたと企業が最初に交流するきっかけとなる大事な文章です。
企業分析をしっかりしているということのアピールだけでなく、あなたの人材としての価値も伝えていけるように今回ご紹介した方法や視点を活かしていきましょう。
自分一人ですと、独りよがりな文章になってしまうことも多いため、転職エージェントのように客観的に自分を見てくれる方にアドバイスをもらえると、より良い志望動機や志望理由へと変わっていきます。
自分の魅力や人材としての価値をしっかりとアピールして、内定をつかんでいきましょう。